[雑談] : !
[雑談] GM : GMはショーダウンして変わってもらったってハナシ
[雑談] GM : 今回はタイマンだ
[雑談] GM : 二人か、一人ってハナシ
[雑談] GM : 揃ったな?
[雑談] GM : キャラ決めたらイベント貼れってハナシ
[雑談] GM : 秘匿で貼れよ
[雑談] : 21:00まで時間かかるので先に始めたいなら失せる
[雑談] GM : そりゃあ相方に聞きな
[雑談] : 体調を整えるぞ 来い
[雑談] GM : せめて仮とか名前変えろってハナシ、誰が喋ってるかわからねぇ
[雑談] GM : 助かるぜ
[雑談] 仮1 : わかった
[雑談] : わかった
[雑談] 残してきたもの : 変わってねえじゃねえかアホンダラ
[雑談] : 埋まってた🌈
[雑談] GM : 誰かわかれば良いってハナシ
[雑談] 仮1 : 年上と同い年と年下のどれがいいか教えろ
[雑談] GM : 流石に複数人は収拾付かなくなるってハナシだ...
[雑談]
:
じゃあ別タイマン百合卓立てるぞ
来い
[雑談] 残してきたもの : 学生くらい
[雑談] GM : おう、観戦させてもらうぜ
[雑談] 仮1 : わかった
[雑談] 残してきたもの : ただのRP卓になったらごめんな
[雑談] GM : 構わねぇさ
[雑談] GM : 女の子が何かしら深く話していたら、良くなるってハナシ
[雑談] 仮1 : GMの理想の百合を教えろ
[情報] GM : お前ら二人はさびれたアパートで隣同士ってハナシ
[情報] GM : 不幸を支え合うでも傷の舐め愛でも、なんなら共依存でも何でもいいってハナシ
[情報] GM : 終わりは任せるってハナシだ
[雑談] GM : 共依存
[雑談] GM : お互いにズブズブに依存しあってるのが好きってハナシだ
[雑談] 仮1 : 業が深いことを教える
[雑談] 残してきたもの : 難しいなあ
[雑談] GM : そうかぁ?
[雑談] GM : まぁ、任せるさ
[雑談] GM : そう言うのが見たいから立てただけでPLのヴィジョン壊してまで押し付ける気は無いってハナシ
[雑談] 仮1 : 学生には社会人OLをぶつけるぞ 来い
[雑談] GM : いいな、お前賢いぞ
[雑談] 残してきたもの : 私は学生ですらないから気にしなくていいぞ
[雑談] GM : 好きにしろ、というか決まってるならそれにしろってハナシ
[雑談] 残してきたもの : わかった
[雑談] 仮1 : そっちに合わせるから先に予定キャラ見せて欲しいんすがね…
[雑談] レコード機 : 私はやり残したことがあります
[雑談] GM : オイ
[雑談]
仮1 :
ふむ
ちょっと今回は真面目にやりたいので代打 来い
[雑談] 仮1 : じゃなきゃ失せる
[雑談] レコード機 : 待ってください
[雑談]
:
レコード機はかなりのやり手だぞ
俺が保証する
[雑談] : 来たか レコード機
[雑談] GM : ...
[雑談] 仮1 : 一応昼のリベンジなんすよね…?
[雑談] GM : おう
[雑談] 仮1 : じゃあやっぱり失せる
[雑談] GM : だから収拾付かなさそうならショーダウンする
[雑談] レコード機 : ログが封印されてさえいなければ……
[雑談] GM : ログ貼ったが
[雑談] : レコード機って何の卓にいた奴だっけ?
[雑談] : 無機物勢が凄いのは認めるんすがね…
[雑談] GM : なぁでもよ、百合だぞ
[雑談] : 差別…
[雑談] : 無機物RPは大体コンセプトしっかりしてるの多くてかなり見ごたえある印象
[雑談] GM : ...
[雑談] GM : 俺がおかしいのか…??
[雑談] : リベンジかつタイマンでこれはプレッシャー重いんだよ
[雑談] : ぶっちゃけ
[雑談] : GMさん、残念すよ…
[雑談] GM : …
[雑談] : だから無機物勢に代打任せた
[雑談] レコード機 : まあダメならキャラ変も考えますが
[雑談] : 百合卓だと初回はそもそも生物すら少なかったからなァ
[雑談] GM : そうかぁ…
[雑談] レコード機 : お願いします、どうしてもリベンジしたいんです
[雑談] GM : わかったけどもしかして他のリベンジと間違えてないかってハナシ
[雑談] : 誰かいないのか自販機とか
[雑談] : さっき何で来たんだ?レコードは
[雑談] GM : 誰も来ないなら俺だ
[雑談] GM : NPC出すことになるな
[雑談] GM : でもレコードってなんなんだ…?何のネタだ...??
[雑談] : レコード機が百合卓にいた事は覚えてるけど何だったかは覚えてない
[雑談] レコード機 : 私がいたのは封印された初心者向け百合卓ですね
[雑談] GM : へぇ~
[雑談] : へ〜!
[秘匿(匿名さん,店長)] : 今後また頼む
[雑談] GM : 何しでかしたんだってハナシ
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : 誰だ
[雑談] レコード機 : 百合Pを二番目に稼ぎました
[秘匿(匿名さん,店長)] : 1だったシャンカー
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : またいつか参加したいってハナシならまぁ…今度立てるだろうし来な
[秘匿(匿名さん,店長)] : 相方連れてきていい?
[雑談] GM : 俺ァ百合Pしらねぇよ…
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : ??
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : いいよ
[雑談] : レコード機はどん底百合できるのか?
[雑談] レコード機 : 勝算はあります
[秘匿(匿名さん,店長)] : じゃあ話しておく
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : こわ~…
[秘匿(匿名さん,店長)] : 今度よろしくな…ルフィ
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : この秘匿残していい秘匿なのかぁ?
[雑談] GM : そうか…
[雑談] GM : ならいい、男に二言はねぇ
[雑談] GM : 参加しな
[雑談] GM : でもよ、このまんま人来ないと俺のミズゴロウとタイマンになるがいいか?
[雑談] レコード機 : まあ正直ほんとは喫茶店のほうにお邪魔したかったのですが
[雑談] GM : …
[雑談] GM : 喫茶にするか?
[雑談] レコード機 : どん底でも対応できるように準備しました
[雑談] GM : 今人いないし変えていいよってハナシ
[雑談] KP : まあ、喫茶にしてほしいなら気楽に言いなさい
[雑談] GM : っと、少し離席するぜ、すぐ戻るってハナシ
[雑談] : レコード…?
[雑談] レコード機 : レコード機です
[雑談] : 喫茶店にしたいならそっちでもいいけど
[雑談] : まァその場合このシナリオGMとしてもPCとしてもやりすぎだろってなるがいいよ
[雑談] GM : 戻ったってハナシ
[雑談] レコード機 : おかえりなさい
[雑談] GM : そもそも二人で収まれば早々も話題にならないってハナシ
[雑談] GM : しかし…お相手どうしたもんか
[雑談] GM : あ!いる!
[雑談] GM : よろしく頼むぜ、参加するならイベント案とか秘匿しろってハナシ
[雑談] レコード機 : 少し前までは上手くやれてたんですが……
[雑談] : 喫茶店かどん底のどっち?
[雑談] GM : どっちがしたいってハナシ?
[雑談] レコード機 : 私はどっちでも大丈夫です
[雑談] GM : ならドン底だ、リベンジしてぇ
[雑談] : レコードでどん底…?
[雑談] GM : 勝算があるらしいから信じてやるってハナシ
[雑談] : 妙楽きり…?
[雑談] GM :
[雑談] GM : 取り敢えず、参加するなら名前を仮とかにしといてくれってハナシ
[雑談] GM : 分かりずらいし
[雑談] レコード機 : たしか不幸とかも決めたほうがいいんでしたっけ
[雑談] : キャラ選…キャラ選…
[雑談] GM : 悩みすぎないでいいと言いたいけどレコードがいるからな
[雑談] レコード機 : 不幸は公開です?非公開です?GMに送ったほうがいいとかあります?
[雑談] GM : アドリブだから話しつつ開示でもいい、俺が知っても意味がねぇ
[雑談] GM : ようはノリってハナシ
[雑談] レコード機 : キャラ選悩むようでしたらこのオンボロ壊してもいいですよ
[雑談] 仮 : キャラ決めたので待ってろ
[雑談] GM : おうよ
[雑談] GM : イベント案はもう要らねぇか…?
[雑談] GM : いっそ任せるか
[雑談] レコード機 : いいんですか?
[雑談] GM : お前、勝算あるんだろ?
[雑談] GM : なら、邪魔はいらねぇんじゃねぇかってハナシ
[雑談] レコード機 : ぶっちゃけお相手次第なところもあるのは申し訳ないと思ってます
[雑談] GM : なんでウチに来たとか何やらかしたとかは知らねぇけど、色々言ったんだから任せてみたくなったってハナシ
[雑談] GM : やべぇときはまぁ…
[雑談] GM : 何とかするさな
[雑談] GM : イベント投げ込んで
[雑談] レコード機 : 別に私は何もやらかしてないんですけどね……
[雑談] GM : そうか…
[雑談] GM : まぁでもリベンジしたい何かがあったんだろ
[雑談] GM : 知らねぇけど
[雑談] レコード機 : はい
[雑談] GM : いつか教えてくれよってハナシ
[雑談] レコード機 : 今でもいいですよ?
[雑談] GM : 話せるのか?
[雑談] レコード機 : はい
[雑談] GM : ログ封印なのにか
[雑談] GM : じゃあ聞いておきたいってハナシ
[雑談] レコード機 : 簡単に言うと、前回の卓で時間がかかりすぎて私が考えたイベント案が全て切られたんですね
[雑談] GM : 成程な
[雑談] GM : そりゃ無念だ
[雑談] : 悲しいだろ
[雑談] GM : …じゃあ入れたいイベントとかいいのか?
[雑談] GM : それともお前が回すか?
[雑談] GM : いや、いいか
[雑談] GM : 何かしたかったら秘匿してくれってハナシ
[雑談] GM : 姉妹
[雑談] 琴葉姉妹 : []
[雑談] GM : しまった…三人だ!
[雑談] レコード機 : なにっ
[雑談]
琴葉姉妹 :
「タイピング速度が重要だよお姉ちゃん」
「正直実験的なところがあるな葵」
[雑談] GM : やべぇ予感がしてきたってハナシ
[雑談] 琴葉姉妹 : 「「あ、勿論私たちだけで完結するつもりはないよ」」
[雑談] レコード機 : ……分割して二人置いたほうがいいのでは?
[雑談] GM : なぁこれ大丈夫なんだよな
[雑談] GM : 任せてもいいんだよな
[雑談]
琴葉姉妹 :
「一々立ち絵を変えるのが面倒だねお姉ちゃん」
「ミズゴロウになりそうだな葵」
[雑談] GM : 頭おかしくなった俺がショーダウンして卓爆破オチはないよな
[雑談] GM : …いやいい
[雑談] GM : 任せるぜ
[雑談]
琴葉姉妹 :
「まあせっかくだし試してみようよレコードさん」
「地の文は挟めないけどな葵」
[雑談] GM : いけるか?レコード
[雑談] レコード機 : ……まずは、信じてみないと始まりません
[雑談] レコード機 : 私も信用されてないのは同じです
[雑談] GM : ま、そういう事だってハナシ
[雑談]
琴葉姉妹 :
「変えろというなら変えるよお姉ちゃん」
「別にうちらはかまわんで」
[雑談] GM : 任せるぜ
[雑談] レコード機 : それなら私も変えてもいいですし……
[雑談] GM : 俺はドン底百合…いやまぁ面白いものが見れたらいい
[雑談] GM : だから任す
[雑談] GM : さて…じゃあ始めるか?
[雑談] レコード機 : うわやられました
[雑談] レコード機 : ……頑張りませんとね
[雑談] GM : 俺がしたってハナシ
[雑談] GM : じゃあ、応援してるぜ
[秘匿(匿名さん,店長)]
琴葉姉妹 :
「不幸は私、琴葉葵がお姉ちゃんを刺して殺してしまったよ」
「そうやな葵、あれは痛かったで」
[メイン] GM : 点呼ォ!
[メイン] レコード機 : はい
[秘匿(匿名さん,店長)]
琴葉姉妹 :
「気が狂った私は一人でお姉ちゃんと私を演じるようになったよ」
「可哀想に、葵」
[秘匿(匿名さん,店長)]
琴葉姉妹 :
「イベントは最後にレコードさんがこのことに気づく…とかかな?」
「それでええんちゃうか葵」
[メイン] 琴葉姉妹 : 「「うん、大丈夫」」
[メイン] GM : よし、じゃあ
[メイン] GM : ドン底百合タイマン卓!
[メイン] GM : 出航だァ~~~!!!
[メイン] 琴葉姉妹 : 「「おー」」
[メイン] レコード機 : 出航です!!!!
[メイン] ナレーション : …
[メイン] ナレーション : 肌寒い冬にある日
[メイン] ナレーション : 寂しいアパートで、貴方達は今日も暮らしています
[雑談]
琴葉姉妹 :
「いい加減キャラ思いつかなかったらボイロに逃げる癖を直したいよお姉ちゃん」
「そうやな葵」
[雑談] GM : よくある事ってハナシ
[雑談] レコード機 : ボイロ使ってみたいですよね……
[メイン]
琴葉姉妹 :
「うう、寒いねお姉ちゃん」
「全くや。なんでこんなとこに来たんやろな…」
[メイン] レコード機 : ……寂れたアパートにおかしな住人がいるのはよくある話だ。
[雑談]
琴葉姉妹 :
「あ、GMさんにイベントと不幸を送っておいたよお姉ちゃん」
「見といてなー」
[メイン] レコード機 : だが、流石に日がなクラシックを流している住人ははた迷惑だろう。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] GM : 成程、把握したってハナシ
[雑談] レコード機 : こっちも送ったほうがいいですかね?
[雑談] GM : 任せるぜ
[雑談] レコード機 : じゃあ少しお待ちを
[メイン]
琴葉姉妹 :
「毛布もないしねお姉ちゃん」
「せやなあ」
[雑談] GM : おうよ
[秘匿(匿名さん,店長)] レコード機 : イベント 少し豪勢な食事が配達されてくる
[メイン]
琴葉姉妹 :
「……何か聞こえない、お姉ちゃん?」
「そう言えば…クラッシックってやつかもな、葵」
[メイン] ナレーション : 未だ凍える日々、このような貧相なアパートでは壁はあって無いようなものだろう
[メイン] ナレーション : …かすかな音楽、生活音と寒さ
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : あいよ
[メイン]
琴葉姉妹 :
「……そういえば、この時間になるといつもかかってる気がするね、お姉ちゃん」
「そうか?うちは気づかんかったわ」
[秘匿(匿名さん,店長)]
レコード機 :
不幸
あなたはかつて仲間がいた。仲間のことを記録していた。
しかし今では仲間のことを思い出せない。記録も散逸してしまった。
その結果、この古びたアパートにいる。
しかし、聞こえる声がある。
[秘匿(匿名さん,店長)] レコード機 : お前は裏切り者だ
[秘匿(匿名さん,店長)] レコード機 : お前は裏切り者だ
[秘匿(匿名さん,店長)] レコード機 : お前は裏切り者だ
[秘匿(匿名さん,店長)] レコード機 : お前は裏切り者だ
[秘匿(匿名さん,店長)] レコード機 : 以上です
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : わかったってハナシ
[メイン] レコード機 : ……時々、針を乱す。
[雑談]
琴葉姉妹 :
「レコードさんはレコードさんのみかな?」
「それとも別に家主がいるんか?」
[メイン] レコード機 : レコード機としてはもう十分に使えるとはいえないだろう。
[メイン] レコード機 : それにあわせて音も乱れる。
[雑談] レコード機 : 入ってきてみてくださいよ
[メイン]
琴葉姉妹 :
「…音が外れたね、お姉ちゃん」
「…せやなあ…」
[メイン] ナレーション : …寂しいアパート、住人は…
[メイン] ナレーション : 何かあるなら、言いだすのは自分だけだろう
[メイン] ナレーション : …どうする?
[メイン] レコード機 : 「……おや?そこに誰かいるのですか?」
[メイン]
琴葉姉妹 :
「……あーあ。音楽もいかにもこのアパートに合ってるような感じだね」
「……………」
[メイン] レコード機 : 「聞こえてます?おーいおーい」
[メイン]
琴葉姉妹 :
「…ん?誰かいるのかな、お姉ちゃん?」
「声がしたな、葵」
[メイン] レコード機 : 「扉は開いていますよー」
[メイン]
琴葉姉妹 :
「…隣の部屋からみたいだね…」
「せやなあ…ここにいても しかないし行ってみるか?」
[メイン]
琴葉姉妹 :
「わかったよお姉ちゃん」
と、寒い体をこすりながら玄関を出る。
[メイン]
琴葉姉妹 :
「えーっと…右の部屋だったよねお姉ちゃん」
「せやな」
[メイン]
琴葉姉妹 :
「一応ノックしておこう」
とんとん。
[メイン] レコード機 : 道を示すように、少し奏でてみる。
[メイン] レコード機 : ドの音で応えた。
[メイン]
琴葉姉妹 :
「お、音楽が変わったねお姉ちゃん」
「歓迎してるのかもな葵」
[メイン]
琴葉姉妹 :
「じゃあ…お邪魔します」
と扉を開ける。
[メイン] レコード機 : 「おや、これはこれはかわいらしいお二人で」
[メイン] 琴葉姉妹 : 「………………」
[メイン] レコード機 : 「こんにちは。そういう反応は久しぶりです。」
[メイン] 琴葉姉妹 : 「…………………レコード?」
[メイン] レコード機 : 「そうです私はレコード機。音を奏で、記録するものです。」
[メイン]
琴葉姉妹 :
「ふうん……喋るレコードなんて初めてだね」
と部屋の中を無遠慮に見まわしながら、近づく。
[メイン] レコード機 : 「そういう人も世の中にはたくさんいらっしゃいます」
[メイン] 琴葉姉妹 : 「あ、入る前にお姉ちゃんは部屋で待ってて」
[メイン] レコード機 : 「でも最近、おもちゃが喋る映画がありましたよ?同じようなもんです」
[メイン] 琴葉葵 : 「最近だっけ?」
[メイン] レコード機 : 「たぶん」
[メイン]
琴葉葵 :
「ふーん…」
見渡す限り、生活感はない部屋。
レコードのためにあるといったような部屋だ。
[メイン]
琴葉葵 :
「時間間隔がおかしいのかもね。
何年くらい生きた記憶がある?」
[メイン] レコード機 : 「覚えてませんね、ただ少し違う世界の記憶があるくらいです」
[メイン]
琴葉葵 :
(非生物に生きるってのもおかしいか…?
まあ、いいか)
[メイン] レコード機 : 「長らく倉庫にいましたんでね」
[メイン]
琴葉葵 :
「少し違う世界?」
床に胡坐をかき、レコードの話を聞こうとする。
[メイン] レコード機 : 「分かりません、曲を流しすぎて頭が変になったのかもしれませんね」
[メイン] レコード機 : ファの音が鳴る。
[メイン] レコード機 : 「そして、倉庫から出た後、私はどこに行ったと思います?」
[メイン] 琴葉葵 : 「さあねえ…」
[メイン] 琴葉葵 : 「あ、こことか?」
[メイン] レコード機 : 「惜しいですね」
[メイン] レコード機 : 「ハードオフです」
[メイン]
琴葉葵 :
「…………」
ハードオフ。
ジャンク品として売られたということ。
それは誰かから捨てられたようなもの。
[メイン] 琴葉葵 : 「それは、それは」
[メイン] レコード機 : 「いやーたたき売りされる経験は初めてでした」
[メイン]
琴葉葵 :
「…でもここにいるってことは、誰かに必要にされたんじゃないの?」
話をそらすように。
[メイン] レコード機 : 「喫茶店の店長みたいな人が凝視してたんですけど、買ってくれなかったときは流石に悲しくなりました」
[メイン] レコード機 : 「そうですね。必要とされたんでしょう」
[メイン] 琴葉葵 : 「あー…それは残念だったね」
[メイン] レコード機 : 「半年近く帰ってきてませんけどね」
[雑談] KP : …すまないわね、鼻歌で間に合ってたの
[メイン]
琴葉葵 :
「…………」
困った、物にも過去はある…
当たり前か
[メイン] レコード機 : 「私が意思のあるレコード機でなくただの動物だったら辛かったでしょうねえ」
[メイン] 琴葉葵 : 「………物でも辛いんじゃない?」
[メイン] レコード機 : 「どうなんでしょうね、幸いレコード盤は残してくれたので職責は果たせてます」
[メイン]
琴葉葵 :
「ふーん…」
……さっきの様子から、その職務がいつまで続くのか。
[メイン] レコード機 : 「まーそれが私の不幸ですよ」
[メイン] ???さん : 嘘つき
[メイン] 琴葉葵 : 「……成程ねえ…」
[メイン] レコード機 : 針を乱す。
[メイン] レコード機 : シの音が鳴る。
[メイン] 琴葉葵 : 「……どうかした?」
[メイン] レコード機 : 「……いえたいしたことでは、それより、」
[メイン] レコード機 : 「あなた達の話を聞かせてくださいよ」
[メイン] レコード機 : 「たぶん、人間に話すよりは楽ですよ?」
[メイン]
琴葉葵 :
「うーん…私たちの話かあ…
別に大層なことでもないんだけどね?」
[メイン] レコード機 : 「音が乱れてたらそれは大層なことです」
[メイン] レコード機 : 「私にとっては、ですけどね?」
[メイン]
琴葉葵 :
「うん、君…って言っていいのかな
それほどの不幸でもないからね」
[メイン] レコード機 : 「さっきの人も呼んで楽しくやりましょうよ」
[メイン] 琴葉葵 : ……役目を果たすために買われたのに、その役目を誰も見てくれない、聞いてくれないというのは……
[メイン]
琴葉葵 :
「……お姉ちゃんのこと?
あの人は人見知りだから」
[メイン] レコード機 : 「人じゃないですよ?」
[メイン]
琴葉葵 :
「…それでもちょっとね…」
目をレコードからそらす。
[メイン] レコード機 : 「まあ気持ち悪いのは分かります」
[メイン]
琴葉葵 :
「うーん…私たちも人じゃないから
だからそう言う点では問題ないんだけど」
[メイン] レコード機 : 「おお!仲間ですね!」
[メイン] 琴葉葵 : 「ただ、ちょっと事情がね」
[メイン] レコード機 : 「それはしょうがないですね」
[メイン] 琴葉葵 : 「うん、ボイスロイドって言うんだ」
[メイン] レコード機 : 「あなたも、音を?」
[メイン]
琴葉葵 :
「うん。
声はいいと自負してるつもりだよ」
[メイン] レコード機 : 「もしかして、私の進化系みたいなものですか?」
[メイン]
琴葉葵 :
「…一概にそうとは言えないかな
私は歌、君は曲だし」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「罪から逃げるな」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「殺した責任を取って」
[メイン] レコード機 : 「でも努力したら私もあなたたちみたいになれるかもしれませんよ?」
[メイン] 琴葉葵 : 「……うるさい……」
[メイン] 琴葉葵 : 「…あ、ごめん」
[メイン] レコード機 : 「私、憧れがあるんです」
[メイン] 琴葉葵 : 「……どんな?」
[メイン] レコード機 : 「足が欲しいんです」
[メイン] 琴葉葵 : 「足?どこか行きたいところでも行きたいの?」
[メイン] レコード機 : 「それで、浜辺で追いかけっこしてみたいなあ……」
[メイン]
琴葉葵 :
「お、追いかけっこかあ…
レコード機と?」
[メイン] レコード機 : 「そうですそうです、楽しいかもしれませんよ?」
[メイン]
琴葉葵 :
「……絵面を想像したけど、シュールだなあ…」
少し笑みがこぼれる
[メイン] レコード機 : 「かもしれませんねえ」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「なんで笑える?」
[メイン] ???さん : 嘘つき
[メイン] 琴葉葵 : 「……糞…」
[メイン] レコード機 : 「……それで、あなた達の話も聞いてみたいんです」
[メイン] レコード機 : 「というか、名前聞きましたっけ?」
[メイン]
琴葉葵 :
「…………ああ、うん…」
頭を抱えながら、レコードに向き直る
[メイン]
琴葉葵 :
「私は琴葉葵。
向こうにいるのがお姉ちゃんの琴葉茜だよ」
[メイン] レコード機 : 「いい名前ですね」
[メイン] レコード機 : レの音が鳴る。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「よく名前を呼べるな」
[メイン] 琴葉葵 : 「………………」
[メイン]
琴葉葵 :
「あ、…いい名前だって?
うん、ありがとう…」
[メイン] ナレーション : …ピンポーン
[メイン] ナレーション : 音の外れたインターホン
[メイン] レコード機 : 「ちょっと出てみてください」
[メイン] 琴葉葵 : 「……あれ?」
[秘匿(レコード,店長)] レコード機 : 素晴らしいですねえ
[メイン] ナレーション : 「…イーツですが、レコード?様のお宅でよろしいでしょうか」
[メイン]
琴葉葵 :
「ああ、いいよ…」
座った体制から立ち上がり、向かう。
[メイン] 琴葉葵 : 「……えーっと、これは受け取っていいのかな、レコードさん」
[メイン] レコード機 : 「どうぞどうぞ」
[メイン]
琴葉葵 :
「うん、わかった」
玄関の扉を開ける。
[メイン] ナレーション : 「!?…どうも、こちら注文されていた…です」
[メイン] ナレーション : 「内容はこちらでよろしかったですか?」
[メイン] 琴葉葵 : その言葉を受けて、確認する
[メイン] ナレーション : …意外と豪勢な食事が並べられている
[メイン] ナレーション : 「では、またのご利用お待ちしております」
[メイン] ナレーション : そう言って、立ち去って行った
[メイン] 琴葉葵 : 「あー、ありがとうございます」
[メイン] レコード機 : 「さあ、食事しながらでも」
[メイン]
琴葉葵 :
「…レコードさんってご飯食べれるの?」
食事を運びながら尋ねる。
[メイン] レコード機 : 「食べれますよ」
[メイン] 琴葉葵 : 「食べれるんだ…」
[メイン] レコード機 : 「でも、先に客人のもてなしが先ですから」
[秘匿(レコード,店長)] GM : ま、こんなもんってハナシ
[メイン] 琴葉葵 : 「…それはありがたいな…」
[メイン] レコード機 :
[メイン] 琴葉葵 : 「じゃあ、遠慮なく…?」
[メイン] レコード機 : 「いただきます」
[メイン] 琴葉葵 : 「…………?」
[メイン] レコード機 : 「……でしたっけ?」
[メイン] 琴葉葵 : 「…ああ、いただきますだね」
[メイン] レコード機 : 「あ、ちょっとお待ちを、食べながらでいいですよ」
[メイン]
琴葉葵 :
「……わかった」
腹がすいていたのだろう、豪勢な食事に次々手を伸ばす。
[メイン] レコード機 : 「えーとえーと」
[メイン] レコード機 : 「これこれ」
[メイン] レコード機 : モーツァルトに針を落とす。
[メイン] 琴葉葵 : 「……おや、この音楽は」
[メイン] レコード機 : 「食事時にいいんですよ」
[メイン] 琴葉葵 : 「へー…博識だね」
[メイン] レコード機 : 「それと、もう一つ面白い効果がありまして」
[メイン] レコード機 : 「匂いが、変わった気がしません?」
[メイン]
琴葉葵 :
「……?おや、言われれば…」
食事の匂いを嗅ぐ。
[メイン] レコード機 : 「少し甘い匂いを感じる方が多いと思います」
[メイン] 琴葉葵 : 「これ、モーツァルト…というか音楽の効果?」
[メイン] レコード機 : 「それもそうなんですが、人の機能というものでして」
[メイン] レコード機 : 「『共感覚』ってご存じですか?」
[メイン] 琴葉葵 : 「うーん…知らないなあ」
[メイン] レコード機 : 「簡単に言いますと、ある五感が働いた際に、別の五感も働くといったようなものなんです」
[メイン] レコード機 : 「きれいな景色をみたら音楽が聞こえるとか」
[雑談] : 特定の数字を見た時に色を連想したりする奴だな、ルフィ
[メイン] レコード機 : 「今のように、いい音を聞いたら匂いを感じるとか」
[雑談] 琴葉葵 : 「へ~!」
[雑談] レコード機 : それです
[メイン]
琴葉葵 :
「成程…」
話は聞きつつ、食べる手を休めない。
[メイン] レコード機 : 「そうやって私は昔から音によって人間に働きかけてきました」
[メイン] 琴葉葵 : 「ああ、今見たいな時に音楽を流したり?」
[メイン] レコード機 : 「そうですそうです、」
[メイン] 琴葉葵 : 「うん、食事が一層よくなった気もするよ」
[メイン] レコード機 : 「やっぱり人が喜んでいるのが嬉しいのです」
[メイン] 琴葉葵 : 「ありがとう」
[メイン] レコード機 : 「ところで、私も食事をご一緒しても?」
[メイン] 琴葉葵 : 「まあ人とはちょっと違うけど…喜んでくれるなら何より」
[メイン]
琴葉葵 :
「あ、ごめんごめん!」
かなり食べてしまったようだ。
[雑談]
:
俺は今外にいるから参加できないんすがね
悲しいだろ
[メイン] レコード機 : 「いいんですよ」
[メイン] レコード機 : 「……といっても私に口がないのはどう見ても分かりますよね」
[メイン]
琴葉葵 :
「とりあえず余ってる分だけでも」
とレコードの方に…
[雑談] GM : そもそもタイマンだってハナシ
[メイン] 琴葉葵 : 「そうだね、そこどうなの?」
[メイン] レコード機 : 「いや、そのまま口に入れてください」
[雑談] 琴葉葵 : 「私の代わりにいたかもね」
[メイン] 琴葉葵 : 「……口?」
[メイン] レコード機 : 「その音を記録します」
[メイン]
琴葉葵 :
「……」
言われたとおりに、チキンを手に取り、口に持っていく。
[メイン] 琴葉葵 : もぐもぐ。
[メイン] レコード機 : 「おお、こんな味や匂いなんですね」
[メイン] 琴葉葵 : 「……記録して、それを感じてるんだ…」
[メイン] レコード機 : 「さっきのと理屈は一緒です」
[メイン] レコード機 : 「音を記録して、一緒に味や匂いを感じる」
[メイン] レコード機 : 「それだけのことです」
[メイン] 琴葉葵 : 「へえ……」
[メイン] 琴葉葵 : 「面白いね、共有するなんて」
[メイン] レコード機 : 「『共感覚』のおかげで私は少し人間らしくいられるのかもしれませんね」
[メイン] 琴葉葵 : 「人間らしく…レコードさんも人間になりたいの?」
[メイン] レコード機 : 「足があればなんでもいっかなって」
[メイン]
琴葉葵 :
「あー…なるほど
足…足かあ」
[メイン] 琴葉葵 : 「カートに乗って走る…とかじゃだめだよねえ」
[メイン] レコード機 : 「それも楽しいんですけどねえ」
[メイン] ???さん : 嘘つき
[メイン] レコード機 : 「……やっぱ足が一番です」
[メイン] 琴葉葵 : 「やっぱりダメか…はは」
[メイン] 琴葉葵 : 「私が持って海を見に行く…くらいならできるけど、自分で行かなきゃいけないもんね」
[雑談] : レコードを見てると胸が締め付けられるだろ
[メイン] レコード機 : 「……」
[メイン] レコード機 : 「そうですね、自分の足で」
[メイン]
琴葉葵 :
そう思いながら、私には夢があるのか考える。
夢…夢…
[メイン] レコード機 : ファの音がする。
[メイン] レコード機 : 針は乱れる。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「夢を壊したのはお前のくせに」
[メイン] レコード機 : 「……ただ、人間と一緒にいられるのが一番です」
[メイン] 琴葉葵 : 「黙って…」
[メイン] 琴葉葵 : 「……あ、いや…なんの話だっけ」
[メイン] レコード機 : 「私は音の主を介在させないと感覚にありつくことが出来ません」
[メイン]
琴葉葵 :
……えーっと、そうだ
海で追いかけっこ…の話だ
[メイン] ???さん : 話、させてあげたらいいじゃん
[メイン] 琴葉葵 : 「じゃあ私が海で走った音を録音するとか?」
[メイン] レコード機 : 「……」
[メイン] レコード機 : 「楽しそうですねえ」
[メイン] レコード機 : ファの音が二回鳴る。
[メイン] 琴葉葵 : 「そういやちょくちょくやってるけど…その音を鳴らすのはどういう意味なの?」
[メイン] レコード機 : 「ノイズじゃないですか?なにぶん、アナログなもので」
[メイン] レコード機 : 「レコード機としてはまずい状態ですけどね」
[メイン]
琴葉葵 :
「…………」
[メイン] 琴葉葵 : 「……私もまずい状態ではあるよ」
[メイン] 琴葉葵 : 「だからまあ、一緒だね」
[メイン] レコード機 : 「ああそうそう、料理美味しかったですか?」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「被害者の振り?」
[メイン] 琴葉葵 : 違う。
[メイン] 琴葉葵 : 「……ああ、美味しかったよ」
[メイン] レコード機 : 「そうですか」
[メイン] レコード機 : 「私はあまりおいしくありませんでした」
[メイン] 琴葉葵 : 「久しぶりにこんな豪華なの食べたよ、ありがとう」
[メイン] 琴葉葵 : 「そうなの?」
[メイン] レコード機 : 「さっきも言いましたよね」
[メイン] レコード機 : 「私は音の主を介在させないと感覚にありつけない」
[メイン] レコード機 : 「音は……あまりおいしそうに聞こえなかった」
[メイン] 琴葉葵 : 「うん」
[雑談] : なんかこの空気好き
[メイン] レコード機 : 「と、いうことは、私は音の主がほんとに美味しくなかったか、何か美味しそうに感じることを忘れさせた何かがあったと推察せざるを得ない」
[メイン] 琴葉葵 : 「………美味しかったと思うけどな、本当だよ?」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「食事、美味しかった?」
[メイン] レコード機 : 「もちろん、オンボロレコードの感覚が間違っていることもあり得ます」
[メイン] 琴葉葵 : 五月蠅い。
[メイン] レコード機 : 「記録、していますよ」
[メイン] レコード機 : 「だいたいは」
[メイン] 琴葉葵 : 「………」
[メイン]
琴葉葵 :
「いや、ごめんね
実はあんまり美味しくなかったんだ
悪いと思ってさ…」
[メイン] レコード機 : 「自暴自棄になるのはよくないと私は思っています」
[メイン] ???さん : 嘘つき
[メイン] レコード機 : 「……ええ、ほんとに」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「美味しかった?」
[メイン]
琴葉葵 :
「……含みがあるね
何かそういう経験でもあった?」
この話を続けていたくない。
[メイン] ???さん : ねえ、さっさとやってもらったらいいじゃん
[メイン] ???さん : せっかくなんだしさ
[メイン] ???さん : 貴方の望み、叶えてもらおうよ
[メイン] レコード機 : 「……黙ってください」
[メイン] 琴葉葵 : 「……………」
[メイン] レコード機 : 「あれ?私何かいいました?」
[メイン] 琴葉葵 : 「……何も?」
[メイン] レコード機 : 「そうですか」
[メイン]
琴葉葵 :
少しの間。
静寂。
[メイン] レコード機 : 曲を変えよう。
[メイン] レコード機 : 今度はバッハ。
[メイン]
琴葉葵 :
ああ、嫌だ…
静かなのは…
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「声が響くか?」
[メイン] 琴葉葵 : 「う……ん…こ、の…音楽は?」
[メイン] レコード機 : 「……ぼーっとしてて適当に選んでました」
[メイン] レコード機 : 「まあいつ流しても遜色はない立派な曲ですよ」
[メイン] 琴葉葵 : 「……うん、私は好きだよ」
[メイン] レコード機 : 「ありがとうございます」
[メイン]
琴葉葵 :
を紛らわせたい。
その曲に合わせて、少し歌う。
[メイン] ???さん : この子たちは面白いよぉ
[メイン] ???さん : もっと、知ってみようよ
[メイン] レコード機 : 無理やりにでも、教えてもらおうか
[メイン] レコード機 : そういう考えを振り払うことが出来ず、頭の片隅に置いておく
[メイン]
琴葉葵 :
「あー…♪ あー…♪」
音楽だけじゃ駄目だ。
声で…歌で…誤魔化したい。
[メイン] レコード機 : 「……!」
[メイン] レコード機 : 私は何だ?
[メイン] レコード機 : 私はレコード機。
[メイン] レコード機 : 歌うものがいれば、奏でなければ。
[雑談] レコード機 : 悩んでます
[雑談] : どう悩んでいる?
[雑談] レコード機 : 私が壊れてもいいから、幸せになってほしい
[雑談] ???さん : 噓つき
[メイン]
琴葉葵 :
私はボイスロイド。
そうだ、声を出して──歌を歌って──
それが存在意味なんだ、歌うことはおかしくない──
[メイン]
琴葉葵 :
別に、誤魔化してるわけじゃない
歌いたいから、レコードさんに聞いてもらいたいから──
[メイン] レコード機 : 私はレコード機。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「嘘つき」
[メイン] レコード機 : あなたのために、曲を奏で続ける。
[メイン] レコード機 : 私は私。
[メイン] レコード機 : これ以上辛くさせないでくれ。
[メイン] レコード機 : だから一人になったんだ。
[メイン]
琴葉葵 :
「がは、……けほっけほっ」
歌うのを止める。
[メイン] ???さん : 正当化はやめろ
[メイン] レコード機 : 「……!大丈夫ですか?」
[メイン] 琴葉葵 : 「う、ん…大丈夫だよ」
[雑談] : へぇ。
[メイン] 琴葉葵 : 「大丈夫、大丈夫、大丈夫…」
[メイン] 琴葉葵 : あたま、が
[メイン] 琴葉葵 : 「大丈夫やで葵、うちがいるからな」
[メイン] 琴葉葵 : 口を抑える。
[メイン] レコード機 : ミの音が鳴る。
[メイン] ???さん : あなたにも、いるよ
[メイン] 琴葉葵 : 「あ、う、う、うあ…」
[メイン] レコード機 : そんなのはいない。
[メイン] レコード機 : 覚えられないものなど、存在してはいけない。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「大丈夫じゃない」
[メイン] レコード機 : 私の役目に反する。
[雑談] GM : 良い空気になって来てるってハナシ
[メイン]
琴葉葵 :
私は誰だ。
先ほど自分から出た言葉が、頭にこびりつく。
[メイン] レコード機 : 私は私だ。もし私が人間なら、私の意思は何よりも勝る。
[メイン]
琴葉葵 :
「私は琴葉葵だ、わたしはことのはあおいだ、ワタシハコトノハアオイダ、私葉琴葉葵駄、watasihakotonohaaoida」
繰り返し、繰り返し…
[メイン]
琴葉葵 :
狂っているとみられてるかもしれない…
でも、声を出さないと…
[メイン] レコード機 : 「ああ、そっちは2人でしたか」
[メイン] 琴葉葵 : 「………え、」
[メイン] レコード機 : 「共感ってこういうことか」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「私は一緒にいる」
[メイン] 琴葉葵 : 「な、にが…?」
[メイン] レコード機 : 「二人はつらいですよね、二項対立的な感情で頭の中がぐちゃぐちゃになる……」
[メイン] 琴葉葵 : 「ふたり……」
[メイン] レコード機 : 「その点私は一人ですからね。一人ですからね。一人ですからね。一人ですからね。」
[メイン] レコード機 : 「……そう、一人なんです」
[メイン] 琴葉葵 : 「違う、二人…じゃ、ない…」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉茜 : 「二人だよ」
[雑談] GM : …見えてきた
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「黙れ」
[メイン] レコード機 : 「そうであっては欲しいんですけどね」
[メイン]
琴葉葵 :
「違う、違う!」
包丁を、手に刺す
[メイン] 琴葉葵 : 「こんなの、違う…この声は…お姉ちゃんじゃない」
[メイン] レコード機 : 「ああ、それはこのレコードに刺しちゃいなよ」
[雑談] GM : なっちまうのか…?
[メイン] レコード機 : 「やってもらいたがってるみたいだからさ」
[メイン] 琴葉葵 : ぽたり、ぽたり、血が、垂れる
[メイン] 琴葉葵 : 包丁を、手から引き抜いた。
[メイン] レコード機 : 不協和音。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「刺してあげればいいのに」
[メイン] 琴葉葵 : 「うるさい、うるさい、うるさい…」
[メイン] レコード機 : は、と目を覚ます。
[メイン] レコード機 : 「大丈夫ですか!?」
[メイン] 琴葉葵 : 包丁を、レコード機に向ける
[メイン] レコード機 : 「……」
[メイン] 琴葉葵 : 「うるさい、うるさい、うるさい…」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「刺してあげればいいのに」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「刺してあげればいいのに」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「刺してあげればいいのに」
[メイン] 琴葉葵 : 包丁を、振りかぶり──
[メイン] レコード機 : あなたの、歌を流す。
[メイン] 琴葉葵 : そのまま、下ろした。
[メイン] 琴葉葵 : バキ、と嫌な音を立てながら、包丁が下ろされていく。
[メイン] レコード機 : これが、最後の記録か
[メイン] 琴葉葵 : 音楽が、止まる
[メイン] 琴葉葵 : 残ったのは、ただの静寂。
[メイン] レコード機 : 「……」
[メイン] レコード機 : 「レ、」
[メイン] レコード機 : 「レコード盤だけ叩き割るとは器用ですね……」
[メイン] 琴葉葵 : 「…………」
[メイン] 琴葉葵 : 「今の音は……?」
[メイン] レコード機 : 「私の最後の記録になるかもしれなかったものです」
[雑談] レコード機 : すごいなこのボイスロイド……
[メイン] 琴葉葵 : 「……包丁!?なんで……あ」
[雑談] GM : 流石だってハナシ
[雑談] 琴葉葵 : レコードさんもこわいです
[雑談] GM : 俺は二人ともこわいってハナシだ
[メイン] 琴葉葵 : 持っていた包丁がない。
[メイン] 琴葉葵 : 目の前には、包丁が突き刺さったレコード機。
[メイン] 琴葉葵 : 「っ………う…ごめんなさい…ごめんなさい」
[メイン] レコード機 : 「せめて記録のほうを残してくれればよかったんですが」
[メイン] 琴葉葵 : 「私は、私は……」
[メイン] レコード機 : 「オンボロレコードくらい、いくらでも買い換えられますので」
[メイン] ???さん : 針は震えてるくせに
[メイン] レコード機 : 「……少し、落ち着きましょうか」
[メイン] 琴葉葵 : 「………は、い」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「落ち着いたって何も変わらないのに」
[メイン] レコード機 : 「不躾なお願いですが、お茶入れてきてください」
[メイン]
琴葉葵 :
「………」
その言葉に、キッチンへ向かう
[メイン] レコード機 :
[雑談] レコード機 : 一分ほど失せます
[雑談] GM : いってらっしゃいってハナシ
[メイン]
琴葉葵 :
お茶を入れる。
コポポ、と音が立つ。
[メイン] ナレーション : 音楽の消えた寂しいアパートでは、一層冷たい風が感じられる
[メイン] ナレーション : ...しかし、その消えた音楽を気に掛ける人は…
[雑談] レコード機 : 一呼吸入れました、レコードですが
[雑談] GM : おかえりってハナシ
[雑談] 琴葉葵 : お帰りなさい
[メイン] レコード機 : 「まあ、いるわけないですよね」
[雑談] GM : じゃあ、気張って頑張りな!
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「包丁を刺したのは二度目だね」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「気分はどうだった?」
[メイン] ナレーション : …足音一つ、ここには感じられない
[メイン]
琴葉葵 :
「……私は、好きだけど」
お茶を持ちながら、レコード機に向かう
[メイン] レコード機 : 「記録が素晴らしいからですよ」
[メイン] 琴葉葵 : 「……記録だけあっても再生機がなければどんな音楽でも伝わらない」
[メイン] 琴葉葵 : 「私はバッハだとか、ベートーヴェンだとか、今まで聞いたことがなかった」
[メイン] 琴葉葵 : 「さっきのを聞いて私は、良い曲だって思ったんだから、レコードさんのおかげだよ」
[メイン] レコード機 : 「……褒められるのは、慣れていないものでして」
[メイン] ???さん : ふふっ嘘つき
[メイン] 琴葉葵 : 「…悪くないでしょ」
[メイン] レコード機 : 「そうかもですね」
[メイン] レコード機 : 「それでですね」
[メイン] レコード機 : 「今、私たちに必要なことはいったいなんでしょうか?」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「あなたも褒められるところがあるじゃない」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「ほら、刺すのが上手いよ」
[メイン] 琴葉葵 : 「……わからない」
[メイン] 琴葉葵 : 「……本当のことを、話すとか?」
[メイン] レコード機 : 「私の考えを述べてもよろしいでしょうか?」
[メイン] 琴葉葵 : 「……いいよ」
[メイン] レコード機 : 「合っているようで、少し違う」
[メイン] レコード機 : 「対話です」
[メイン] 琴葉葵 : 「対話…」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「対話したって何も変わらないのに」
[メイン] レコード機 : 「本当のことでも、嘘のことでも、雑多なことでもいいですよ」
[メイン] レコード機 : 「私はレコード機」
[メイン] レコード機 : 「音で、判断します」
[メイン] 琴葉葵 : 「…………」
[メイン] レコード機 : 「ただ……」
[メイン] レコード機 : 「私個人としては、加害者側であるあなた…に先に話してほしいかなって」
[メイン] 琴葉葵 : 「そう、だね…」
[メイン] レコード機 : ソの音を鳴らす。
[メイン] 琴葉葵 : ……決意をした。
[メイン]
琴葉葵 :
「私には姉がいた
名前も、琴葉茜で…」
[メイン] 琴葉葵 : 「その人は、私が殺した」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「殺したのは私」
[メイン] レコード機 : 「……ほう」
[メイン] 琴葉葵 : 「理由なんて、覚えてない」
[メイン] 琴葉葵 : 「それ以降から、私の姉の声が、頭の中で響いて」
[メイン] 琴葉葵 : 「記憶すら、その声で浸食されて」
[メイン] 琴葉葵 : 「私の頭は、姉からの恨み言しか記憶してない」
[メイン] 琴葉葵 : 「でも声は音楽だったり、声を出したり、歌ったり、騒がしかったら、収まっていった」
[メイン]
琴葉葵 :
「だから私の頭の中に、琴葉茜を生み出して、一人で会話した
その方が、声がまぎれるから──」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「今も聞こえてる」
[メイン] 琴葉葵 : 「今も聞こえてる」
[メイン] レコード機 : 「……そう、ですか」
[メイン]
琴葉葵 :
「でも、その声は姉の声じゃなかった
私の声だった」
[メイン] 琴葉葵 : 「結局私は、一人だった」
[メイン] 琴葉葵 : 「……うん、これで終わり。」
[メイン] レコード機 : (…私のような存在が優しいウソを暴いてしまったのでしょうか)
[メイン] レコード機 : 「今までなら人が一人殺されようと感じることが出来なかったのですが」
[メイン] レコード機 : 「さっき、その痛みを感じました」
[メイン] 琴葉葵 : 「………」
[メイン] レコード機 : 「大丈夫、レコードなんぞ壊しても人間にとっては普通です」
[メイン] 琴葉葵 : 「ごめんなさい…」
[メイン] レコード機 : 「もしこんな無機物の痛みを感じれるのなら」
[メイン] レコード機 : 「あなたは素晴らしい才能をお持ちだ」
[メイン] 琴葉葵 : 「………」
[メイン]
琴葉葵 :
「もう、私は自分が分からない…
レコードさんには一緒にいてほしいけど、包丁を振り下ろして」
[メイン] ???さん : 似ているね
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「私だって実の姉に包丁を突き刺す意味が分からないよ」
[メイン] レコード機 : 「そう思われていたのなら、光栄です」
[雑談] レコード機 : アルミ巻いていいですか?
[雑談] GM : こわいからやめろってハナシィ!
[メイン] 琴葉葵 : 「…私はどこまでも一人だったから」
[メイン] レコード機 : 「私も、これからは一人の予定でした」
[メイン] 琴葉葵 : 「…今は?」
[メイン] レコード機 : 「…許されていないので」
[メイン] 琴葉葵 : 「……レコードさんの話、聞きたいな」
[メイン] 琴葉葵 : 「…私は話したし」
[メイン] レコード機 : 「えー」
[メイン] レコード機 : 「しょうがないですね」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「一生、私は一人」
[メイン] レコード機 : 「ただし、申し訳ありません」
[メイン] レコード機 : 「今から言う話は全て作り話です」
[メイン] レコード機 : 「なぜなら、私の『記録』に残されておりませんので」
[メイン] 琴葉葵 : 「うん」
[メイン] レコード機 : 「私は、レコード機ながら意思を持っていました」
[メイン] レコード機 : 「そのおかげで、仲間が出来ました」
[メイン] レコード機 : 「仲間と一緒にいろいろな冒険をしました」
[メイン] レコード機 : 「いろいろな出会いと別れがありました」
[メイン] レコード機 : 「初めて、楽しいという感情を認識しました」
[メイン] レコード機 : 「しかし、私はそんな仲間たちを」
[メイン] レコード機 : 「裏切っていたのです」
[メイン] レコード機 : 「……なぜかって?」
[メイン] レコード機 : 「私は、「レコード機」として旅の記録をしていました」
[メイン] レコード機 : 「しかし、私は『私』としてエゴがあったのです」
[メイン] レコード機 : 「それは、『私』自身が旅の記録を持って仲間の前から消え去ること」
[メイン] レコード機 : 「なんともレコード機らしくない考えですが、私はそれを『私』の存在証明だと信じていました」
[メイン] レコード機 : 「…今考えれば、止めてほしかったのだと思います」
[メイン] レコード機 : 「しかし、その機会はついぞ訪れませんでした」
[メイン] レコード機 :
[メイン] 琴葉葵 : 「………どうして?」
[メイン] レコード機 : 「なぜなら、仲間の体が突然消え始め……」
[メイン] レコード機 : 「私自身も、消えて」
[メイン] レコード機 : 「気が付くと、倉庫に」
[メイン] レコード機 : 「記録はすべて消え去って」
[メイン] レコード機 : 「残されたのはレコード機と『私』だけ」
[メイン] レコード機 : 「そのころから、声が聞こえ始めて」
[メイン] レコード機 : 「名前も分からない仲間の声が」
[メイン] ???さん : お前は裏切り者だ
[メイン] ???さん : お前は裏切り者だ
[メイン] ???さん : お前は裏切り者だ
[メイン] ???さん : お前は裏切り者だ
[メイン] 琴葉葵 : 「レコードさん」
[メイン] レコード機 : 「は、い」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「お似合いじゃない」
[メイン] 琴葉葵 : 「大丈夫じゃ、ないね」
[メイン] レコード機 : 「そう、みたいですね」
[メイン] 琴葉葵 : 「……声、か」
[メイン] 琴葉葵 : 「…一緒だね」
[メイン] レコード機 : 「…一緒ですね」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「傷の舐めあいでもする?」
[メイン] レコード機 : 「あなたの声は、あなたを一人にしてくれなかった」
[メイン] レコード機 : 「私の声は、私が一人だということを深く植え付けた」
[メイン] 琴葉葵 : 「もう、私は一人になったけどね…」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「そう、私は一人」
[雑談] レコード機 : ここからですね
[雑談] GM : つえぇなぁ…
[メイン]
琴葉葵 :
「…でも、レコードさんと会えたから…今は一人ではないと思った
そう思いたい」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「いいえ、私は一人」
[メイン] レコード機 : 「私はレコード機だ。記録以外は持ってはいけない」
[メイン] 琴葉葵 : 「違う」
[メイン] レコード機 : 「だから、今のは作り話です」
[メイン] 琴葉葵 : 「機械はその役目だけ果たせって、誰が決めたの」
[メイン] レコード機 : 「だって、もしこの話が本当だったら」
[メイン] レコード機 : 「辛くて、耐えられない」
[メイン] 琴葉葵 : 「…………」
[メイン] 琴葉葵 : 「耐えられない、か」
[メイン] レコード機 : 「なんで私はレコード機で、『私』なんだ」
[メイン] 琴葉葵 : 「私がいても、耐えられない?」
[メイン] レコード機 : 「私は一人だ」
[メイン] レコード機 : 「でなければ」
[メイン] レコード機 : 「あの声たちは私を孤独にさせたのではなく」
[メイン] レコード機 : 「私を応援してたとでもいうのか」
[メイン] 琴葉葵 : 「…………」
[メイン] レコード機 : 「私は裏切り者として声に応え、一人でなければならない」
[メイン] 琴葉葵 : 「声」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「そう、一生声に縛られて一人」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「黙れ」
[メイン] 琴葉葵 : 「声が、なんだ」
[雑談] レコード機 : こっからレスポンス返してくれるの感謝しかないです
[雑談] GM : お似合いだってハナシ
[メイン]
琴葉葵 :
「私も一生声に狂わされると思う
さっきの食事の内容も声でかき消えた」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「一生、変わらない」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「黙れ」
[メイン] 琴葉葵 : 「それでも、それでも」
[雑談] 琴葉葵 : 合ってるかどうかはわかりませんが…
[メイン] 琴葉葵 : 「黙れ」
[メイン] 琴葉葵 : 「って、抵抗したっていいじゃない」
[雑談] GM : 音に狂ってる者同士似合ってるぜ
[メイン] 琴葉葵 : 「言いなりに、壊れる必要もないんだって」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「壊れるべきだ、私は」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「黙れ」
[メイン] レコード機 : 「私が、声の言いなりだと」
[雑談] レコード機 : 受けは楽しいですね……
[メイン] 琴葉葵 : 「その声に、応える必要はないよ」
[メイン] レコード機 : 「一つ、言えることがあります」
[メイン] 琴葉葵 : 「………」
[雑談] GM : いい趣味だってハナシ
[メイン] レコード機 : 「私が壊れたいと願ったのは『私』自身の意思です」
[メイン] レコード機 : 「その決断を助長する声は」
[メイン] レコード機 : 「仲間の声じゃない」
[メイン] レコード機 : 「私自身から発せられる『嘘』の声だ」
[メイン] ???さん : !
[秘匿(匿名さん,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「黙れ」
[メイン] 琴葉葵 : 「…………壊れたいって?」
[メイン] 琴葉葵 : 「本心……なんだろうね」
[メイン] レコード機 : 「……基本に立ち返るべきでした」
[メイン] レコード機 : 「私は音の波長しか信用できない」
[雑談] GM : しっかし、レコードだからと躊躇したのが恥ずかしいってハナシ
[メイン] レコード機 : 「もし、あなたに『本心』というものがあるのなら」
[雑談] GM : こりゃあ背伸びしたって届かねぇ
[メイン] レコード機 : 「遠慮なく、吹き込んでください」
[メイン] 琴葉葵 : 「……私はレコードさんに壊れてほしくない」
[メイン] レコード機 : 「死んでも」
[メイン] レコード機 : 「壊れても」
[メイン] レコード機 : 「刻み付けてあげます」
[メイン] 琴葉葵 : 「私はレコードさんに壊れてほしくない!」
[メイン] 琴葉葵 : 「私の、本心」
[メイン] レコード機 : 「記録、しました」
[メイン] 琴葉葵 : 心の底から、叫んだのは久しぶりだ──
[メイン] レコード機 : ならば、今度はこっちから刻み込んであげましょう
[メイン] レコード機 : あなたには脳があるのでしょう?何で出来ているのかは知りませんが……
[メイン] 琴葉葵 : 「…あるね」
[メイン] レコード機 : 「覚えて帰ってください」
[メイン] レコード機 : 「幸せに生きてください」
[メイン] レコード機 : 少しだけ、夢想する。
[メイン] 琴葉葵 : 「……記憶した」
[メイン] レコード機 : 彼女の生きる先に、私はいるのだろうか。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「幸せになる権利なんて、ない」
[メイン] レコード機 : きっと、おとぎ話の類だろう。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「幸せに生きてください」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「幸せに生きてください」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「幸せに生きてください」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「幸せに生きてください」
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : 「幸せに生きてください」
[秘匿(レコード,店長)] レコード機 : 助けてください
[秘匿(レコード,店長)] レコード機 : 時間設定を忘れました
[メイン] 琴葉葵 : 「………絶対に、忘れない」
[メイン] 琴葉葵 : 「あなたが…いなくなっても」
[メイン] 琴葉葵 : 「奇跡が起きて、一緒に入れても」
[メイン] 琴葉葵 : 「この言葉は、忘れないから」
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : 時間は…飯の跡だから…
[メイン] レコード機 : 「…ありがとうございます」
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : 9~10時ぐらいじゃねぇか?
[秘匿(レコード,店長)] レコード機 : ありがとうございます
[メイン] レコード機 : 「さて、」
[メイン] レコード機 : 「夜も更けてきましたよ」
[メイン] レコード機 : 「お時間は大丈夫ですか?」
[メイン] 琴葉葵 : 「…うん、大丈夫」
[メイン] 琴葉葵 : 靴は…大丈夫だ
[秘匿(匿名さん,店長)] GM : おうよ
[メイン] 琴葉葵 : 服装も…寒くない
[メイン] 琴葉葵 : 「海、行こう」
[メイン] レコード機 : !
[メイン] 琴葉葵 : 「追いかけっこはできないかもしれないけど」
[メイン] 琴葉葵 : 「それでも、楽しいよ」
[メイン] レコード機 : 「お願いがあります」
[メイン] 琴葉葵 : 「うん」
[メイン] レコード機 : 「タオル、巻いてください」
[メイン] レコード機 : 「錆びちゃうので」
[メイン] 琴葉葵 : 「ああ、そうだね」
[雑談] ナレーション : 古びたレコードを抱くボカロとかエモすぎるだろ
[メイン]
琴葉葵 :
キッチンにタオルがあったのはさっき見た。
そこからタオルを何枚か持ってくる。
[メイン] 琴葉葵 : 「…………これで、いいかな」
[メイン] レコード機 : 「なんだか、懐かしいです」
[メイン] 琴葉葵 : 「前にもあった?」
[メイン] レコード機 : 「……かもしれませんね」
[メイン] 琴葉葵 : 「…………ま、いいか」
[メイン] 琴葉葵 : 自分の手にもタオルを巻き、レコードさんを抱える。
[メイン] レコード機 : 抱えられる。
[メイン] 琴葉葵 : 向かうは、真夜中の海。
[メイン] 琴葉葵 : ──────随分と歩いた
[メイン] レコード機 : 随分と、揺れた
[メイン] 琴葉葵 : 「…ここが、海」
[メイン] レコード機 : 「初めて来たと記録しています」
[メイン] ナレーション : 時刻は夜11時を回り、海には今や波の音だけが響いていた
[メイン] レコード機 : 「そして」
[メイン] レコード機 : 「懐かしいと記憶しています」
[メイン] 琴葉葵 : 「……………」
[メイン] 琴葉葵 : 「記録、してね」
[メイン] レコード機 : 「分かりました」
[メイン] レコード機 : 「あなたと来た、記録」
[メイン]
琴葉葵 :
「うん、懐かしい記憶じゃない
私と来た、記録」
[メイン] 琴葉葵 : 素足になり、砂浜を踏む
[メイン] レコード機 : (……言葉が出てこない)
[メイン] 琴葉葵 : ざく、ざく、ざく
[メイン] レコード機 : (これが、感極まるということなのだろうか)
[メイン] 琴葉葵 : 声は聞こえない
[メイン] レコード機 : 声は発されない
[メイン] 琴葉葵 : 砂浜が奏でる音だけを、聞いていた
[メイン] レコード機 : あなたの足音を、記録していた
[メイン] 琴葉葵 : この一足一足が、あなたとの記録だ。
[メイン] 琴葉葵 : あなたとの、足跡だ。
[メイン] レコード機 : 音は感覚となり、全身に伝わる。
[メイン] レコード機 : (……あーやっぱボディに少しは傷がついてたか……)
[メイン] レコード機 : (思い出を、全て刻み込む)
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : ざく、ざく、ざく
[メイン] 琴葉葵 : 塗りつぶされないように、刻み込む
[メイン] レコード機 : 海は、広い
[メイン] 琴葉葵 : 潮風が、ひゅううと体を通る
[メイン] レコード機 : 腕が縮こまった
[メイン] レコード機 : 冷たい、のか
[メイン] 琴葉葵 : 深夜の風は、肌寒いが。
[メイン] 琴葉葵 : それでも悪くはないな、と。
[メイン] レコード機 : 温めることが出来ないのは許してほしいところだが。
[メイン] 琴葉葵 : ……海が近い。
[メイン] 琴葉葵 : 想像していたより、はるかに、はるかに、広い。
[メイン] レコード機 : 全てを包み込む。
[雑談] GM : 月光かァ…誰が入れたかは知らないが、まぁアリだってハナシ
[メイン] レコード機 : しかし、あなたは流されないように深く、深く立っている。
[メイン]
琴葉葵 :
月の光が差す、海。
暗闇の海は少し、怖いが。
[メイン] 琴葉葵 : 素足を海へちゃぷ、ちゃぷと濡らす。
[秘匿(店長,琴葉姉妹)] 琴葉葵 : ちゃぷ、ちゃぷ
[メイン] レコード機 : (……落とさないで下さいね)
[メイン] 琴葉葵 : (………大丈夫だよ)
[メイン] 琴葉葵 : ……海は、こんな私も、許してくれるような気さえして。
[メイン] 琴葉葵 : 少し、嬉しくなった。
[メイン] レコード機 : ……結局許していなかったのは自分自身だったのだろう
[メイン] レコード機 : 海に来て、考えを深めた
[メイン] 琴葉葵 : 自分ですら、自分を許せなかったのに。
[メイン] 琴葉葵 : 「……ぐ、う…」
[メイン] 琴葉葵 : 「ごめん、手の傷が…」
[メイン] レコード機 : 針を上げるか迷う
[メイン] レコード機 : 苦しむ声なんて、残したくないから
[メイン] レコード機 : 「潮風は辛いですもんね……」
[メイン] 琴葉葵 : 「…いや、大丈夫」
[メイン]
琴葉葵 :
痛みを忘れたい。
今は…あなたとの海を楽しみたい。
[雑談] ナレーション : 痛みや寂しさの中に仄かな優しさと美しさが満ちている…
[雑談] : BGMがいい雰囲気出してるんすがね…
[メイン] レコード機 : 嗚呼、
[メイン] レコード機 : 『私』は生きている。
[メイン] レコード機 : 物事には終わりは訪れる。
[メイン] レコード機 : それは、レコード盤がこれ以上刻み付けられなくなっていて、
[雑談] ナレーション : いいチョイスです
[メイン] レコード機 : しかし、とても有意義な終わりだと感じた。
[メイン] 琴葉葵 : 「………」
[メイン] レコード機 : 「……帰りましょうか」
[メイン] 琴葉葵 : 「…帰ろう、私たちの家に」
[メイン] レコード機 : 「ええ、私たちの家に」
[メイン] レコード機 : 「またいつでも聞き返せますから」
[メイン] 琴葉葵 : 「消えない記録…だからね」
[メイン] 琴葉葵 : レコードさんを抱えたまま、帰路を向かう。
[メイン] レコード機 : 記憶は頭の片隅に、
[メイン] ナレーション : 海を背にすると、特段何か変わったわけでは無い
[メイン] レコード機 : 記録を抱いて、家路へ向かう。
[メイン] ナレーション : ここは変わらず寂しく、冷たく、孤独だ
[メイン] ナレーション : しかし…確かにそこに二人がいる
[メイン] ナレーション : …ここはいま、ほんの少し
[メイン] ナレーション : 孤独を和らげていった
[雑談] レコード機 : どう締めましょう
[雑談] 琴葉葵 : やりたいことなければここで締めてもと思います
[雑談] レコード機 : では最後に少しだけ
[雑談] ナレーション : ああ、まかせます
[メイン] レコード機 : 私はレコード機。終わりの時まで世界の音を、記録し続ける。
[メイン] レコード機 : 私はレコード機。終わりの時まで世界の音を、奏で続ける。
[メイン] レコード機 : 私を抱く少女の音からは、
[メイン] レコード機 : 甘い、百合の花の香りがした。
[雑談] レコード機 : 私は大丈夫です
[メイン] 琴葉葵 : 私はボイスロイド。終わりがくるまで、あなたの曲に合わせて、歌う。
[メイン]
琴葉葵 :
私は琴葉葵。
一人でなくなった、ボイスロイド。
[雑談] 琴葉葵 : 私も大丈夫です
[雑談] : ……美しい
[メイン] ナレーション : -END-
[メイン] ナレーション : ...!!!!!!
[メイン] ナレーション : 宴だァ~~~~~!!!!
[メイン] レコード機 : 宴です~~~~~!!!!
[雑談] : 宴だァ~~~!!
[メイン] 琴葉葵 : 宴だ~~~~~
[メイン] GM : いやぁ...
[メイン] GM : 感動したぜ
[メイン] 成仏 : 良かったです……
[メイン] GM : お前らは誇りだぜ!
[メイン] 琴葉葵 : よかった…凄い楽しかった
[メイン] 成仏 : 没イベント全部ぶち込めて……ほんとに……良かった……
[メイン] GM : ああ、相も変わらず演出上手!レコードも相当やり手だった
[雑談] : 素晴らしいものを見させてもらった…
[メイン] 琴葉葵 : 没イベント?
[メイン] GM : 過去にやってた初心者百合卓のハナシ
[メイン] 成仏 : 今回私が起こしたイベントはほとんど初心者向け百合卓の没イベントでした
[メイン] 琴葉葵 : ああ、成程…
[メイン] GM : ああ、感動だ
[メイン] GM : 違和感のねぇ構成しやがる
[メイン] 琴葉葵 : 成仏できたなら、よかった
[雑談] GM : 俺も感動だ...
[メイン] 成仏 : レコード機のイベントなんて二度と使わないような気がしていたので
[メイン] 成仏 : 機会を下さって嬉しかったです
[雑談] : 無機物もネタにできないな…ルフィ
[メイン] GM : 良いんだってハナシ
[メイン] 琴葉葵 : 私も楽しかったし、よかったよ…
[メイン] GM : 俺も楽しんでたからな
[雑談] GM : ああ、一生笑えねぇぜ
[雑談] GM : 感服だ
[雑談] 成仏 : 途中で前の参加者が来ててすごいビビりました
[メイン] 琴葉葵 : 最初琴葉姉妹ってだけで設定考えてなかったんですが…ぴったりはまりましたね
[メイン] 成仏 : やっぱり思考盗聴してましたよね?
[メイン] GM : こわい
[メイン] 琴葉葵 : こわい
[メイン] 琴葉葵 : 嘘がこわかった
[メイン] GM : いやぁ...しかし、本当感動モノってハナシだ
[メイン] 成仏 : 刺された時の終わった感半端なかったです
[雑談] : 塩といい無機物といいネタっぽいのが強いのはなんなんすかね…?
[メイン] GM : 俺にできたのは、イーツぐらいだからな
[雑談] GM : 分からん…
[雑談]
:
あの時本当没にしてごめんねレコード…
前回も今回も本当によかったよ……
[メイン]
琴葉葵 :
いやあ…刺してほしかったかなって
こういう卓だからバッドエンドでも…ト思ってたけど
[雑談] 成仏 : いいんですよ……
[雑談] 琴葉葵 : 昨日に負けないくらいのRPができて楽しかったです
[メイン] 成仏 : 少なくとも葵さんの問題解決するまでは死ねないと思いなおしまして
[雑談] 琴葉葵 : あと妙楽以外のボイロ使ったの初めてですね
[雑談] GM : ああ、昨日も頑張ってたからな
[雑談] GM : お前のボイロは物騒すぎる
[メイン] 琴葉葵 : …ありがとう!
[メイン] 成仏 : そしたら問題がぴったりだった
[雑談] 琴葉葵 : いくらでも設定を盛れるので…可哀想にしたくなってしまうんです
[メイン] GM : 良い二人だよ
[メイン] 琴葉葵 : 一人じゃなくなったし
[雑談] GM : わからなくもないってハナシだ
[メイン] 成仏 : 前回百合卓なのにカップル作れなかったのでいい感じになって嬉しかったです
[メイン] 成仏 : まあ誰がレコード機とカップルになりたいんだよっていうのはあったのですが
[メイン] GM : これを見れば言えねぇな
[メイン] GM : 何せこのログは封印はナシってハナシだ
[メイン] 琴葉葵 : でも、わたしと一緒になれたので!
[メイン] 成仏 : ですね
[メイン] GM : ああ
[メイン] GM : 大事にしてやれ
[メイン] GM : …では
[メイン] GM : ログは回収する